「介護口腔ケア推進士」認定試験 一般社団法人 総合健康支援推進協会
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風邪流行の季節、誤嚥性肺炎にご用心

インフルエンザや風邪が全盛のこの季節。風邪を悪化させて肺炎になってしまうことは、高齢者にはよく起こることです。

 ところが、A子さんの祖母は最近風邪にもかからずに元気でいたのに、一週間前ぐらいから黄色いたんが出て心配だったので病院で診てもらうことにしました。そこで胸部をX線で検査したところ、「肺炎にかかっていますから、入院の必要があります」と医師から診断されました。これには本人もA子さんもただ唖然とするばかり。

「どうして、肺炎にかかってしまったのかしら?」

腑に落ちないA子さんは医師に尋ねました。医師からの話では、肺炎の原因は祖母の口の中にあるとのことでした。「おばあさんのお口の中の細菌が原因で、誤嚥性肺炎という病気を発症した」という説明でした。

 口に入れた食べたものは、正常な身体の機能では、「咀嚼→飲み込み→食道→胃」と順番に消化されるように運ばれていきます。いっぽう、呼吸は空気を吸い込んで肺に送り込まれ、また息を吐き出すことを繰り返しています。万が一、気管に食べ物が誤って入ってしまうと、身体はむせこんでそれを吐き出そうとします。水を飲んだ時に誤って気管に入ってしまい、「ゴホッ、ゴホッ」と激しくむせた経験はだれでもあると思います。

 しかし、高齢になって身体の機能が低下してくると、気管に食物が入ってしまうことが増える場合があります。さらに高齢になることで、吐き出す力が弱くなっている人もいます。このとき口の中の衛生状態が良くなかった場合、誤嚥が原因で肺炎を引き起こす確率はとても高くなってしまうのです。

 誤嚥を防止することも大切ですが、口腔内を清潔にしておけば、誤嚥をしてしまっても肺炎にまで至らない確率は高くなります。施設に入居している高齢者に、きちんとした口腔ケアを実施するようになって、誤嚥性肺炎の罹患者数が飛躍的に減った施設もあり、口腔ケアの重要性が実証されているのです。さらに、インフルエンザや風邪の予防にも口腔ケアは有効です。うがいや手洗いと同時に、高齢者の口腔内の清潔が保てるようにきちんとしたケアを心がけましょう。

 口腔ケアの第一歩はブラッシングです。ブラシングにはいろんな方法があり、それぞれブラシングの方法とそのメリットなどは、「口腔ケア推進士試験公式テキスト」に詳しく書かれています。ブラッシングを行うことで、口腔内を清潔にして誤嚥性肺炎を予防しましょう。