「介護口腔ケア推進士」認定試験 一般社団法人 総合健康支援推進協会
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介護報酬で口腔ケア・経口摂食を評価(3)

前回に続いて次期介護報酬改定についてです。116日の第113回社会保障審議会介護給付費分科会では、「口から食べる楽しみ」の支援充実について、「論点2」として経口移行加算を見直す案が出されています。

 「経口移行加算」は、介護保険3施設で、経管栄養による食事摂取の人に経口移行計画を作成し、その計画に従い管理栄養士・栄養士が、経口摂取をするための栄養管理を行った場合に加算できます。胃ろうで入所してきた人が、胃ろうから経口摂取に移行していくケースなどが該当します。

 現場では、摂食・嚥下訓練として、「口腔清掃」、「口や喉の運動、マッサージなど、口腔機能訓練」、「食べる姿勢や時間など、食事介助の工夫」、「咀嚼能力に応じた食形態の検討」などが行われています(図)。しかし、実際には「摂食・嚥下訓練にあたり困難を感じている」という声があります。その内容を調査結果から見ると、「摂食・嚥下機能が低下した人に合った訓練方法がわからない」、「訓練している最中に誤嚥した時に対応する自信がない」といった技術的な問題、「外部の歯科医師、歯科衛生士、言語聴覚士などとの協力を得ることがむずかしい」という連携不足の問題、「時間的、財政的な理由から、体制を作ることがむずかしい」という施設内の事情(経口摂取できることを優先順位に置かない施設の体制)などがあげられています。

 これについて、厚生労働省からは、「胃ろうの人が経口移行するために現行の栄養管理の取組みだけでなく、併せて咀嚼機能などを含む摂食・嚥下機能や食事介助方法などの改善を見据えた見直しを行っていく」という案が出されています。そして、「経口移行加算」を、プロセスを重視することから、「経口移行訓練加算という名称に変更してはどうか」と提案しています。

 「論点2」について委員からは、「経口移行について現行は管理栄養士・栄養士としているが、案には誰がやるのかを要件に入れていない。言語聴覚士がやるのか、そのほかの職種についてはどうか」、「指示は、医師だけでなく歯科医師も入れるべきではないか」という要件についての意見や、「食べることに注目するのは賛成だが、家族からは食べることと同時に排泄についての話も出てくる。栄養摂取は“食べること、消化すること、排泄”という一貫したケアの問題であり、同時に考えてほしい」と食べること全般について議論すべきだという意見も出されました。次回は「論点3」についてです。